夢流し

辺りはあまりに静かでも、頭の中はどんちゃん騒ぎ。京都の地に独り暮らし、苦節の学部生生活を送る京都大学生のブログ。文化、言語、娯楽、心理、生活等に関して、大学における教養科目の講義で得た知識を再解釈および適用し、その知を広く社会に還元することを目指す。

南澗中にて題す

ふと好きな漢詩があったのを思い出したので貼っておく。

南澗中題  南澗中にて題す 柳宗元

秋氣集南澗  秋気 南澗に集まる
獨遊亭午時  独り遊ぶ亭午の時
廻風一蕭瑟  廻風 一に蕭瑟
林景久參差  林景 久しく参差
始至若有得  始めて至って得る有るが若く
稍深遂忘疲  稍や深くして遂いに疲を忘れる
羈禽響幽谷  羈禽 幽谷に響き
藻舞淪漪  寒藻 淪漪い舞う
去國魂已遠  国を去りて魂は已に遠く
懷人涙空垂  人を懐うて涙 空しく垂る
孤生易爲感  孤生 感を為し易く
失路少所宜  失路 宜しき所 少なし
索莫竟何事  索莫 竟に何事ぞ
徘徊秖自知  徘徊 惟 自から知る
誰爲後來者  誰か後来の者と為りて
當與此心期  常に此の心と期すべき