夢流し

辺りはあまりに静かでも、頭の中はどんちゃん騒ぎ。京都の地に独り暮らし、苦節の学部生生活を送る京都大学生のブログ。文化、言語、娯楽、心理、生活等に関して、大学における教養科目の講義で得た知識を再解釈および適用し、その知を広く社会に還元することを目指す。

学祭ぬけて

今日から11月祭です。私は朝のきっかり十時から行きました。
しかし朝一番からだからか、店員と高校生は目につくのにどこか閑散としている。天気も朝から悪い。そしてバンドの下手な歌唱が聞こえる、これが大学祭というものなんだなあ…と思いつつ、カタログに付箋でメモしておいた展示を見に行くことにしました。
しかし、人が少ないのもあって、度胸のない私は展示の部屋までたどり着けません。引き込まれちゃったら嫌だなあと思って。学校についてから、声を掛けられるのも煩わしいので、こういうときは目を見張ってツンと顔をすまして、一点を見据えながら仰々しく歩行するのが私の常套手段です。こうすると相手も声を掛けるのがバツが悪くて、わざわざ絡んでこないのです。大学ではいつもこのような調子なので、喋りかけてくる人もいなければ、そこから友達になるような人も現れないんですねえ。それでも部屋の前まで行ってみる…しかし人のいる気配がない。朝早すぎたみたいですね。しかし、回線の修理がいつ来るかわからない以上、河原町へ『ろりとぼくらの。』を買いに行くこともできず、なんとか時間を潰そうと構内を巡ります。キチケット会場は居ていられなくて即脱出、透明標本は展示されていない、他にも人が来ていないなど…、まともに居たのはアラビアのところだけだったかなあ、書道体験をやりたかったけど途中で修復が来ると困るのでできません。
一時ごろに一旦帰宅し、家で修復が来るのを待ちます。回線が繋がるようになって、一応ネットで漫画についてチェックしたところ、19日にはもう入荷してる…。今度は河原町めがけて行きます。取締を横目に、まずちゃんと駐輪場で駐車してらしんばん方面に、途中で太鼓も叩きます。らしんばんではいろいろ迷いましたが、以前買うつもりで買えないままでいたベッドシーツが奇跡的にも残っていたので、それだけ購入し、とらのあなへ方位磁針を頼りに行く。商品を確認しましたが、特典が付いていない。ああ秋葉原店だけだったか、じゃあメロンで買えばよかったなあと早合点して、買わずに店を出、帰宅しました。
しかし自宅でネットの評判を見るに、特典の付き方に一癖あるようで、今はないから引換券を貰っただとか、単純に商品に付属するものではなかったらしく、店員に訊かなかったことを後悔。明日は朝からそちらに行くことになるでしょう。午後は鷲田清一先生の講演とヒャダインのトークショーがあるので、それは見に行くつもりです(二人を並列するのはちょっとおかしな感じがするけれど…)。世間でも明日は祝日というわけで、ちょっとは客も増えているかしら?
ところで一つ気になったのが、女装喫茶の存在です。クラス授業でも耳にしていたのでどんなものかと思っていましたが、実にお粗末なものだ。不細工な化粧、体躯に合わない衣裳、そして不愉快な声!内輪の思い出作りで女装を晒している様態ほど我々にとって見苦しいものはない。あれは最近ファッションオタクとか言うところのファッション女装だ。そもそも女装というもの自体、経験的に発見されるべきものであって、初めから女装であると宣言してしまう時点で妥協を求めているのに他ならず、それゆえ客層も彼らのお友達か、ただの面白がりか、そうでもなければガチホモくらいのもので、質的な要素が全然ない。ミス京大コンテストなんてのもやっているそうだが、その優勝者が実は男だった、というくらいの気概は欲しい。もちろん学園祭のそんなものに、それだけのクオリティを要求する方が無茶なのだが、肌がもうだめになってしまって女装しようにもできない自分としては見過ごせない事態なのです。近年のいわゆるオネェ芸能人の擡頭にしても、一般的でない趣味嗜好が広く膾炙された一方で、それに同伴する代償として、そうしたものを茶化す風潮があるというのは、自分としてはいいものではないなあと思います。